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二匹目の猫の注意点/相性が悪いときは

 初めて猫を迎える場合、いきなり複数飼いをする方は少ないでしょう。何年か経って、「猫ちゃんがひとりじゃ可哀そう」とか「数年後にはお別れが来ることを考えると、もう一匹子猫が欲しい」などと考え、二匹目を迎えることになるわけです。

 

 でも、猫にとってみれば、お互いに素性のわからない者同士が、いきなり「今日から家族だ」といって一緒にされるのは、いささか乱暴です。猫好きであればあるほど、相性がいいかどうか心配になるはずです。

 理想を言えば、複数飼いをするするなら、最初から兄弟姉妹の猫をいっしょに向かえるべきなのでしょうが、現実は住宅事情や生活スタイル、考え方などの変化もあり、仕方ありません。そこでここでは、二匹目の猫を迎えるに当たっての注意点をまとめてみました。

注意すべき相性―5つのケース

 先住猫と新入りの猫の愛称の良し悪しは、年齢や性別、性格などの組み合わせに大きく左右されます。一般的に「相性に注意すべきケース」には次の5つが考えられています。

 ①二匹目の猫が好奇心旺盛な子猫である場合
 ②二匹目の猫がペットショップから来た場合
 ③二匹目の猫が先住猫と同性の場合
 ④先住猫が避妊または去勢をしていない場合
 ⑤先住猫の性格が臆病で怖がりである場合

 それでは個々のケースについて、相性が心配される理由やその対策を簡単に説明します。

①二匹目の猫が好奇心旺盛な子猫である場合

 猫に限らず、人間をはじめ多くの哺乳類は皆、子供時代は好奇心旺盛で無鉄砲なものです。特に猫は本来、単独行動をするハンターですから、好奇心と狩りにつながる遊びが幼年期には必要不可欠です。

 しかし、その時期を卒業した先住猫は人間との共生にすっかり慣れ、落ち着いて生活しています。そこに、子猫がいきなり入ってきて、ところ狭しと暴れまわり、ちょっかいを出して過激なじゃれ合いに巻き込もうとするわけです。

 気の強い先住猫なら、「売られた喧嘩は買う」とばかり新入り猫をやつけるでしょうし、気の弱い猫ならおびえて萎縮し、片隅に追いやられることになりかねません。双方ともかなりのストレスになるはずですが、特に劣勢のほうの猫は食欲や健康にも影響してきます。もちろん、喧嘩によるケガも心配です。

 対策としては、新入りの子猫には専用のケージを用意し、一定期間はそこに入れて保護することが有効です。それとともに、新しい環境への慣れと運動不足を考慮し、ケージから出して、見守りながら遊ばせてやることも大切です。自由な時間を段階的に増やしながら観察を続け、完全に外(室内)に解放してあげる日を待ちます。

②二匹目の猫がペットショップから来た場合

 本格的な高齢化社会を迎え、散歩が大変な犬よりも、猫を室内で飼育しようという人が増えてきました。その中には、近年人気のマンチカンやスコティッシュフォールド、ノルウェージャン・フォレスト・キャットなど、外国原産の猫をペットショップから迎える人も少なくないでしょう。

 ペットショップから来たばかりの猫は何が問題なのでしょうか? これは子猫ちゃんがペットショップに引き取られた時期や、展示されている期間にもよります。赤ちゃん猫は、母親や兄弟姉妹と一緒にいる間に、猫としての基本習慣や猫同士の付き合い方を身につけます。その期間は一般的に3か月以上がよいとされていますから、猫を飼っているお宅から譲り受ける場合は、それを考慮すれば問題はありません。

 しかし、ペットショップの場合は2か月くらいで親きょうだいから離され、狭いケージでのひとり暮らしとなります。あり余る好奇心の発散と、きょうだい間のじゃれ合いの中で身につける手加減といったことが不十分になるわけです。ペットショップにいる期間が2か月、3か月…と長くなるにつれて、先住猫の待っている新しい環境に慣れるのが大変になるでしょう。

 対策としては、前述の「①二匹目の猫が好奇心旺盛な子猫である場合」と同じになりますが、より苦労するかもしれません。

③二匹目の猫が先住猫と同性の場合

 同性より異性のほうがうまくいく可能性が高いのは、人間も猫も同じです。これは虚勢や不妊手術のありなしにかかわらず、同性同士のお付き合いは難しいのです。

 動物病院の医師によれば、猫の性格は虚勢・不妊手術によって変わらないそうですから、同性の場合の相性はもっぱら生まれながらの性格によるようです。運や偶然に任せるのは、できるだけ避けたほうがよさそうです。

④先住猫が避妊または去勢をしていない場合

 猫は6か月前後で性的な成熟を迎えますが、オス同士の場合は激しいケンカになってしまいます。先住猫は自分の縄張りを示すために、部屋のあちこちにマーキングをするかもしれません。また、オスとメスの場合は、赤ちゃんができてしまう可能性もあります。室内飼いの場合は、最初の発情期を迎える前に、去勢・避妊手術をしておくのが基本です。一度、発情を知ってしまった猫に手術をするのは、心理的に苦しめることになります。

⑤先住猫の性格が臆病で怖がりである場合

猫用のケージとトイレ 一般的に先住猫は、新入り猫に対して心理的に優位に立っています。しかし、先住猫の性格が臆病で怖がりだった場合は、年上であっても新入りをなかなか受け入れてくれません。新入りが旺盛な好奇心と身軽な敏捷性でエネルギッシュに活動する場合、それに圧倒され、委縮してしまいます。

 先住猫の心のケアと、新入り猫の限度をわきまえた行動パターンの習得を待たなければならないのですが、なかなか大変です。①の場合と同様に、最初は新入り猫を別室に設置したケージに入れて、徐々に外に出しながら、両者がお互いに慣れるまで気長に見張りと観察を続けていくしかありません。


 ※なお、「二匹目の猫」につきましては、当サイト管理人の体験記「先住猫vs新入り子猫―奮闘50日」に、猫同士のトラブルとその対策をレポートしましたので、関心のある方はぜひご覧ください。

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