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先住猫vs新入り子猫―奮闘50日(後編)

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4.並外れた敏捷性に圧倒され、怖気づいた先住猫

 

 二階の寝室はJINのお気に入りで、時々遊びに来ては私のベッドで昼寝をしていました。そのため、メス猫のLUNAのほうは、JINの匂いの付いた部屋に慣れてしまったかもしれません。

 しかし、JINはそうはいきません。自分の縄張りの一つを子猫に奪われ、しかもケージを出たがって暴れる恐ろしく元気な「敵」を目の当たりにして、すっかり怖気づいたようです。ケージに入ったLUNAの姿をドア越しにじっと見ながら、中に入ろうとしません。

 1週間ほど経ってようやくJINは、自分から部屋の中に入るようになりましたが、ケージから1m以上離れて、それ以上は近づきません。でも、異性の子猫に関心がないわけではなく、立ち去ろうともしないのです。LUNAを観察しながら、おびえる心と戦っていたのかもしれません。

 LUNAをケージから出してもJINが逃げなくなるまでには、さらに1週間ほどの時間を要しました。でも、LUNAが遊びたくてJINに触れようとすると、JINはさっと身を引きます。新米の子猫が追いかけ、壮年の先住猫が逃げる。そんな逆転した現象が数日間続いたある日、JINが勇気を振り絞って反撃に出ます。

5.強い心を取り戻した先住猫。今度は新入りが危ない…

 体重が子猫の約4倍もあるJINが、ちょっと勇気を出せば負けるはずはありません。部屋の狭いところに追い詰められて突然、力を発揮しました。体重差を利用してぐいぐいとLUNAを押し倒し、噛みつこうとします。LUNAは悲鳴を上げて逃げ出す始末。この瞬間、力関係は入れ替わり、今度は先住猫が新入りをイジメているような構図になります。

 しかし、LUNAは力ではJINにかなわないことを知った後も、何かとちょっかいを出します。ちょっとしたスキを突いたり、待ち伏せて襲い掛かったり、真っ正面から突進して衝突する直前で体をかわしたり…と、スタミナのない壮年猫を煩わせるのです。

6.未熟な子猫対策と、先住猫の心のケア

 ゴタゴタの原因の多くはLUNAの未熟さにあり、特に限度を超えた激しいじゃれ合いをしつこく求める過ぎることが、最優先の課題でした。その他、人間に甘える喜びをあまり知らないことも、問題であることに気付きました。

 そこでJINとじゃれ合いたい気持ちをそらすために、いろいろな猫グッズで遊んであげるとともに、ひざに乗せて体のあちこちをなでてあげました。なでられて特に喜ぶ場所は猫によって若干異なるようで、JINは頭をなでられるのが一番好きでしたが、LUNAはあごや頬をなでるほうが喜びます。やがて、ゴロゴロ喉を鳴らしながら、自分の方からひざに乗ってくる回数が増え、JINへの依存体質(過度のじゃれ合い)は徐々に改善されていったのです。      (2018年2月)


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