猫と暮らしたい基礎知識生活環境としつけ問題行動と危険健康管理と病気猫の不思議愛猫エッセイ写真

猫の社会としきたり

 

 狩りでは単独行動をとる猫ですが、猫にも「社会」というものがあります。自分とその家族以外の猫の立ち入りを許さない縄張りの外側は、他の猫との共有スペースとなり、猫社会を形成しています。

 猫の縄張りは半径100mくらいのスペースで、ホームテリトリーまたはプライベートテリトリーといわれています。また、他の猫と共有する空間はハンティングスペースと呼ばれ、200m~300mの範囲で狩りをしています。このハンティングスペース内では、次のような猫特有の社会的なしきたりがあります。

猫同士のあいさつと優劣、けんか

 仲良しの猫同士が出会うと、鼻と鼻を合わせてあいさつをします。この行為は相手のニオイを確かめるという意味もあるようで、飼い猫では人間に対しても行ないます。また、猫同士では肛門の臭いをかぎあったりもします。

 しかし、実力の伯仲している、仲良しではない猫同士が出会うと、にらみ合いが始まります。たいていの場合、勝つのは前からその場所にいた猫で、後から来た猫は視線をそらして立ち去ります。

 見知らぬ猫同士がにらみ合いで譲らなかったり、互いに肛門の臭いを嗅ごうとして譲らなかったりすると、争いが始まります。始めは互いに威嚇をして自分の優位を示そうとしますが、それでも引かない場合は、けんか(格闘)の準備が始まります。相手に飛び掛るのに有利な場所取りを巡っての駆け引きが長い時間続いたあと、勝負はほんの数秒で決まります。痛手を負わす(負う)前にやめるのが、動物同士のけんかの流儀なのです。

マーキング(スプレー行為・爪とぎ)

 猫社会ではマーキングと呼ばれる行為によって自分の存在を示し、一種の情報交換を行なっています。

 猫はほおやあご、足の裏、肛門などに臭いを出す腺があり、その部分をこすり付けて臭い付けする行為が、一般的なマーキング行為です。

 自分の存在を示す行為としては、その他にスプレーや爪とぎもあります。爪とぎは樹木や柱を引っかく行為で、本来は古い爪を研いで鋭くしておくためのものですが、前足の汗腺から出る液をこすり付けて、臭いをつけるためのマーキングもあります。自分を大きく見せるため、できるだけ高い位置で爪を研ごうとします。

 スプレーは尿を吹き付ける行為で、オス猫によく見られます。なお、スプレー行為は去勢された猫はしなくなります。家の中でだけでオス猫を飼う場合は、去勢することがおすすめです。

猫の集会?

 夜行性の猫は夜間にどこかに出かけることがよくありますが、近所の猫が共有テリトリーに集まると、なにやら集会のような雰囲気になります。数匹、時にはそれ以上の猫が暗がりに集まって、井戸端会議でもしているのでしょうか? いいえ、特に何もしていないのです。これは地域猫が互いに連帯を深めているのだと考えられています。

  TOP  HOME