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猫がイカを食べると本当に腰が抜ける?

 
 猫に食べさせてはいけない動物性の食べ物の代表として、昔から「猫にイカを食べさせると腰が抜ける」として、イカやタコ、アワビなどの軟体動物が危ないとされてきました。イカやタコには、人間には無害だけど猫には毒となる物質が入っているのでしょうか? また、そうだとしても、「腰が抜ける」とはどういうことなのでしょうか?

怖い、猫のビタミンB1欠乏症

 古くなったイカは、ビタミンB1をピリミジンに分解する酵素を発生させますが、そのためこれを食べた猫は、ビタミンB1が不足します。人間の場合、ビタミンB1欠乏症として脚気が知られますが、猫の場合は食欲不振、嘔吐、脱水などの症状が生じます。このため、猫はフラフラになり、腰が抜けたように見えたのでしょう。ビタミンB1は猫にとって特に重要で、犬の5倍もとらなくてはならないのだそうです。

 「猫にイカを食べさせると死ぬ」とまで書いてある本もありますが、古いイカを食べ続けない限り、すぐに死の危険性があるわけではなさそうです。実際、新鮮な魚介類が出回っている現代では、腰が抜けるような症状は見られないそうです。でも、早まってはいけません。

消化不良にご注意!

 新鮮なイカなら安心…とは言いきれないのは、消化不良を起こしやすいからです。イカやタコは、猫に急性胃腸炎による下痢や嘔吐を引き起こすことがあるのです。

 また、エビやカニなども甲殻類の固い部分(キチン質)を食べると、やはり猫は消化不良を起こすことがあります。ただし、多くの場合、猫は消化の悪いものを吐き出す習性があります。

 なお、アワビは3月~5月に採れたものが要注意で、海草の葉緑素を分解してできた毒素がネコに中毒を引き起こし、耳介が乾燥して時には脱落することもあるそうです。猫の耳が落ちる危険性は、江戸時代から知られています。

疲労回復にタウリンは必須

 一般にイカや貝類などの軟体動物には疲労回復に効果の高いタウリンが豊富に含まれ、私たち人間にとって大事な食材ですが、猫にとってもタウリンは必須のアミノ酸です。そのため、新鮮なものを少量あげる分には問題ないという獣医さんもいます。実際、市販のキャットフードの中には、「危ない」はずのイカやタコ、貝類の入ったグルメな商品がたくさんあります。瞬発力が命の猫ですから、タウリンは不足しないように気を配ったほうがよさそうです。

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