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我が家に子猫がやってきた

 ある初夏の昼下がり、美しい人妻に連れられてその子猫はやってきた。


「ちゃっかり」

猫は箱状のものが大好き。すべて自分のために用意されたものだと思っているようだ。

 マンションのリビングルームでケージから出してやると、子猫はあたりを見回し、しっぽを立ててゆっくりと歩き始めた。テーブルと椅子の下をくぐり抜け、雑然と置かれた荷物の間をすり抜けて、辺りを見回しながら部屋を半周する。どうやら初めての環境を探索している様子なのだが、私たち家族3人とは初対面にもかかわらず、さほど緊張した面持ちはない。

 

 元の飼い主と、私たち新しい飼い主が談笑をしている間も、子猫は部屋をくまなくチェックしていた。「ここに住むことになりそうだ」と、うすうす感づいていたのかもしれない。

 子猫は3カ月になったばかりのオスで、「小力」という名がついていたが、我が家ではあまり評判がよくなく、娘が「JIN」と名付けた。新しい名を覚えてくれるかどうか、若干の不安はあった。

 元の飼い主は、それまで使っていた猫用のベッドやキャットフード、バスタオル、食器などを持参の上、いろいろと細かいアドバイスをしてくれた。まさに至れる尽くせりで、JINならぬ小力への愛情がひしひしと伝わってくる。この子には「この家に来て幸せだった」と思ってもらわなければならない。そんな気持ちで愛猫との家族生活が始まった。
 (JIN、満3カ月の誕生日から2日後)

JIN写真-満4カ月と3日

安全な場所
「安全な場所探し」

我が家に来て1ヶ月が過ぎた。新しい環境にもだいぶ慣れたようだが、まだ安全な場所を探しては確かめているように見える。
猫の額
「猫の額というけれど」

狭いことのたとえに使われる言葉だが、jINの額は顔全体の比率から見ると意外に広い。それはともかく、光線の加減によっては、この大きな眼は黄緑色に光ってエキゾチックだ。

【子猫の独り言】

 ずいぶん長い間、車に揺られて、やっと着いたと思ったら、ボクの親兄弟はいなく、その分、人間の家族が一人増えていたゾ。

 ホントはボクがこの家に来る予定ではなかったんだけど、ムギ(メス猫)のやつが動物病院から逃走して行方不明になるものだから、ボクが代役を務めることになっちゃったじゃないか。でも、部屋も飼い主もそう悪くはなさそうだ。どの道、どこかにもらわれていく運命だったんだから、もしかしたらラッキーなのかもしれないぞ。

 それにしても、JINだなんて気取った名前をつけやがって。小力のほうが強そうで、ボクらしかったのに…。え、JINってアイドルの名前じゃなく、酒のことじゃないかって? ここのオヤジさんは勝手にそう解釈して妥協したらしいけど、ボク、酒飲めないし。

 ま、しばらくはどんな家族か、様子見というところだな。

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