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甘えん坊なオス猫の犬度は

 我が家には当初、メス猫のムギちゃんが来る予定だった。

JIN写真-満3~4か月

図鑑のポーズ
「図鑑のポーズ」

猫の種類を紹介する写真では定番のポーズである。お行儀がよくて、特徴も分かりやすいのだが、個性がない。でも、可愛くて飽きのこないポーズではある。


 ムギちゃんは、おとなしくて臆病な性格だったと聞く。体毛はJINと同じ白とキジトラの混合だが、キジトラの部分が多く、特に茶(黄色)が勝っている。もともとメス猫が希望だった上、写真を見て気に入っていたので、ムギちゃんが行方不明になったと知らされた時は本当にがっかりした。

 残った子猫は2匹ともオスで、ルックスのいいほうは小力(のちにJIN)だという。3人兄弟の中ではいちばん活発でリーダー格。しかもエキゾチックな雰囲気と聞いて、写真を見ずに即決したのだった。

ぶりっ子のポーズ
「ぶりっ子のポーズ」

仰向けになって腕を曲げ、左右に身をくねらせる。盛りのついたメス猫がやるとなまめかしいが、子猫がやると可愛いぶりっ子だ。ご要望どおり、かまってあげたくなる。

 一般にオス猫のほうが甘えんぼうだと言われるが、JINもその例外ではなかった。そういえば人間だって、おとなしい人よりも活発な人のほうが甘えるのが上手ではないか。猫のそっけなさは嫌いではないが、自分のほうからすり寄ってくる犬的な猫もまんざらではない。「メス猫にはもてるのだが…」と一抹の不安を感じていた私は、たちまちJINのうるんだ瞳の虜(とりこ)になった。

 JINが私にあまりになつくので、とうとう名付け親である娘が、「このホモ猫め!」とヤキモチを焼き始めた。私は生まれた時から18年間、猫と一緒に暮らした経験があるので、初めて猫と暮らす娘とはキャリアが違うのだが、悔しい気持ちはよくわかる。しかし、いくらJINの“犬度”が高くても、やはり猫である。かまえばかまうほど逃げる。いや、かまいたいという気持ちだけでそれを察し、その気分でない時は近づかないのである。

 そのことを知って、娘はのたまわった。「私は見た目が猫で、こころが犬のような動物が好きなのよ」


「マンチカンのポーズ」

猫は小型犬のように立って歩くことはできないが、マンチカンだけは例外。短い足の立ち姿が可愛いと、たちまち人気者になってしまった。

さて、わがJINクンもフワフワしたおもちゃで釣って試してみたが、立つのが精いっぱいで、一歩も歩けない。この一瞬をカメラに収めたられだけでも大成功と言わなければならない。
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