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猫害、近隣とのトラブルへの対策

 猫害とは、猫好きの人にとっては思いもよらないことかもしれませんが、猫を飼う以上はそれを十分に理解し、他人に迷惑を与えないように注意しなければなりません。住宅街に住む人からの保健所に寄せられる主な苦情は、次のようなものです。

・猫の糞尿が臭い。始末をどうするのか
・猫が花壇を荒らす
・ノラ猫に餌をあげる人がいるため、野良猫が住みついて迷惑している
・発情期の猫の声がうるさい


 
 日本では、全世帯の10.2%に当たる554万世帯で猫が飼われており、その総数は約975万頭にもなるそうです(2012年・日本ペットフード協会調べ)。また、別の調査では東京都の室内飼育は全体の半数強で、その他は屋外に出す猫、屋外だけの猫、飼い主の決まってない猫だといいます。東京都のような大都市以外では、室内飼育の比率は下がることが予測され、ノラ猫を別にしてもおびただしい数の猫が住宅街をうろついているわけです。

 コンクリートに覆われた都市部では、猫のトイレとなるやわらかい土や砂地が少なく、花壇や植え込みは格好の猫トイレと化すことになります。その上、猫の糞は特別臭いとあって、自分の庭を「肥溜め」にされた方の側から見れば、坊主憎ければ袈裟(けさ)まで憎し。何の罪もない猫や、その飼い主まで嫌われかねません。

他人に迷惑をかけないために…

 欧米では、ペットは他人に迷惑をかけないように飼うという思想が行き届いているため、猫は室内飼いが一般的だそうです。その中でも猫先進国はドイツとフランスです。しかし、日本では猫の完全室内飼いは、住宅事情や国民性の違いなどもあってなかなか進まないのが現状です。

 しかし、猫害を放置するわけにもいかず、日本では2002年に動物愛護法の改正に基づいて「ペットの飼い方基準」が設けられました。そのうち、特に猫に強い関連性のあるものは次のとおりです。

①ペットは捨てずに一生飼う
②親離れは生後三ヶ月から
③猫は室内飼いを奨励する


 ①はノラ猫を増やさないためにも当然です。人間に比べて寿命の短い猫ですから、最期まで看取る愛情が欲しいものです。
 ②は、猫としての基本的習慣や社会性を身につけるために必要です。
 ③で室内飼いを奨励していますが、これは言葉だけで、積極的な啓蒙活動などを行っているとはいえず、猫好きの人の意識改革にはつながっていません。

 そんなわけで、これから猫を飼いたいとお考えの方は、ぜひ室内で一緒に暮らしてください。そのほうが家族の一員としてお互いの関係性が深まりますよ。

 また、室内と屋外の両方で飼育している方は、完全室内飼いに切り替えてみませんか。すでに外に慣れた猫ちゃんの場合は、多少の工夫がいるかもしれませんね。例えば、高いところを自由に移れるような場所を作ったり、猫の喜ぶおもちゃで遊んでやるなど、猫の狩猟・探検モードを満たしてやれば、外に出られないストレスか解消できるはずです。最後に、猫は順応性の高い動物だということをお忘れなく。

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